アスベスト(石綿)とは?

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アスベスト(石綿)とは、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物で、「せきめん」「いしわた」と言われています。

アスベストの繊維はとても細かく、研磨機や切断機等の施設での使用は、所要の処置を行わないと石綿が飛散して、人が吸入してしまう危険性があるので取り扱いには注意が必要です。

以前はビル等の建築工事において、保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われていましたが、現在は原則として使用のみならず、製造が禁止されています。

石綿は存在自体が問題なのではなく、石綿が飛び散ってしまう事、そして飛び散った石綿を人が吸い込んでしまう事に問題があるので、労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等で予防が図られています。

アスベスト(石綿)は人体にどのような影響を及ぼすのか

まずはアスベスト(石綿)肺です。アスベスト肺とは何かというと、肺が繊維化してしまう肺繊維症(じん肺)という病気の一つになります。これは職業上、10年以上アスベストの粉塵を吸入した労働者に起こると言われています。潜伏機関は15~20年と言われています。

次は肺がんです。石綿が肺がんを起こすというメカニズムはまだ解明されていませんが、石綿繊維の物理的刺激によって肺炎が発症してしまうとされています。また、この石綿による肺がんは喫煙と深い関係にあると考えられています。

最後は悪性中皮腫です。これは肺を取り込む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍です。若い時期に石綿を吸入した人の方が悪性中皮腫になりやすいとされています。潜伏期間は20~50年と非常に長いので紹介した中で一番危険性が高いとされています。

治療法として、外科治療、抗がん剤治療、放射線治療等があります。

まとめ

アスベスト(石綿)は普通に生活しているだけだとあまり馴染みのない物質です。しかし、だからこそその危険性を十分に理解して欲しいものでもあります。現在は使用禁止とされていますが、使用禁止になる前に建てられている建築物などは、アスベストが吹き付けられているものが存在している危険性は大いにあり得ます。過去にアスベストを使った作業に携わっていたことがある人等で、息切れがひどい、顔色が悪かったり爪の色が紫色に見える等の症状があって心配がある方は保健所や各都道府県産業保健総合支援センター、労災病院に相談してください。

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